お客様のシステムが引き続き信頼できる唯一の情報源です。プラットフォームはそれらを読み取り、相互につなぎ、AIエージェントにはお客様が付与した権限の範囲内でのみ操作を許可します。すべての手順は記録に残ります。
5つのレイヤーで構成されるエンタープライズAIアーキテクチャ
データは左から右へ流れます。既存のシステムからコネクタを経て、組織の一つのモデルへ。エージェントはそのモデル上で業務を行い、人々が普段働いている場所に結果を届けます。ガバナンスは後付けではなく、すべてのレイヤーの基盤として機能します。
レイヤーごとの構成
下から上へ:データソースから意思決定を行う人まで。
人が働く場所
経営コンソール、Webアプリ、社内チャット、音声、そしてお客様のシステムへの組み込み。
業務を担う主体
役割、指示、許可された操作を持つAIエージェント。検索、計算、起案、承認への回付を行います。
何が何とつながっているか
オブジェクトと関係:取引先 → 契約 → 請求書 → 支払い → 担当者。すべての部門にとって信頼できる唯一の情報源です。
データの取り込み方
API、データベースレプリカ、エクスポート、文書処理。定期またはリアルタイムで同期します。
既存システムはそのまま
ERPと会計、CRM、データベースとデータウェアハウス、文書、メール、電話、社内チャット、カメラ。
横断レイヤー
アクセス権限、監査ログ、人による承認、上限設定、個人データのマスキング。
すべてのエージェントが共有する、組織の一つのモデル
多くのAIパイロットが行き詰まるのは、それぞれが単一のシステムしか見ていないからです。組織モデルは、システムをまたいでレコードをビジネスオブジェクトとその関係に結び付けます。財務、法務、オペレーションにまたがる質問も、3つのエクスポートとスプレッドシートではなく、一つのクエリで答えられます。
「自部門が担当する契約のうち、支払いが延滞しているものは?」
ハイライトされた経路がエージェントの回答方法です。部門 → 担当者 → 契約 → 請求書 → 支払い。各ステップは開いて確認できるリンクです。
- オブジェクト
- 取引先、契約、資産、案件、住民からの申請、プロジェクトなど、現場で日常的に話題にしているビジネスエンティティ。テンプレートを押し付けるのではなく、お客様とともに定義します。
- 関係
- 誰が何に署名したか、どの請求書がどの契約に属するか、フォローアップの担当者は誰か。リンクはシステム内のキーと、OCRで読み取った文書から生成されます。
- 指標
- 延滞債権、サイクルタイム、計画対実績。モデル上で一度だけ計算されるため、すべての部門が同じ数値を見ます。
- 検索
- 文書や通信記録に対するベクトル検索。言及されているオブジェクトに紐付けられ、回答には出典のページが引用されます。
- 権限
- 権限はオブジェクトとフィールドに適用されます。ユーザー、そしてそのユーザーの代わりに動くエージェントは、ディレクトリが許可する範囲のみを参照できます。
一つのデータモデル上のAIモジュール
最もコストのかかる課題を対象に、まず一つのモジュールから始めます。以降のモジュールは構築済みのモデルに組み込まれるため、回を重ねるごとに短期間で提供できます。
経営
経営陣向けコンソール:自然な言葉での質問、逸脱の日次ダイジェスト、指示事項の追跡、出典にリンクした回答。
- 計画から外れた事項の朝のダイジェスト
- 担当者と期限付きの指示事項の追跡
オペレーション
定型プロセスのためのエージェント:照合、問い合わせ、期限管理、文書やレポートの起案、タスクの振り分け。
- サプライヤーとの照合
- 問い合わせの受付と振り分け
文書
スキャンやPDFの読み取り、主要項目の抽出、チェックリストに基づく契約書の確認、アーカイブ検索。
- 自社チェックリストに基づく契約書レビュー
- ページを引用するアーカイブ検索
ナレッジ
方針、手順、規程を集約した社内ナレッジベース。社員は原本からの引用付きで回答を得られます。
- 方針・手順アシスタント
- 新入社員のオンボーディング対応
音声
英語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、中国語、日本語、韓国語など主要言語の音声認識と音声合成。コンタクトセンター、ホットライン、モバイルアプリ向けの音声エージェント。
- 通話の要約と品質レビュー
- ホットラインの一次対応音声エージェント
映像
既存カメラを活用した映像分析:人数カウント、エリアの占有状況、プロセスと安全の監視。
- 安全区域の監視
- 待ち行列と占有状況のカウント
AIエージェントは指示と制約を持つ社員です
エージェントは賢いチャットではありません。役割、特定データへのアクセス、許可された操作の一覧、人に確認すべき場面のルールを持っています。その設定は、プロセスオーナー、CISO、監査人の誰もが読める形で記述されます。
- エージェントの権限は、代理するユーザーの権限を超えることはありません
- データを変更する操作は承認を経て実行されます
- すべての回答は文書またはレコードにリンクします
- データが不足している場合、エージェントは回答を作り出さず、その旨を伝えます
- 更新のたびに、リファレンスの質問セットで品質を検証します
設計、評価、承認、監視
エージェントは他の本番システムと同様に管理されます。仕様を定め、テストし、承認し、監視します。各ゲートを通過しない限りユーザーには届かず、すべてのバージョンはロールバックできます。
設計
役割、データソース、許可された操作、エスカレーションのルールを、プロセスのオーナーとともに文書化します。セキュリティ部門がアクセス一覧をレビューします。
評価
実際の質問と文書によるリファレンスセットでエージェントを実行します。正確性、出典の明示、回答拒否を測定し、敵対的なプロンプトでもテストします。
承認
権限をお客様のディレクトリと照合します。バージョンを変更履歴に記録し、全体展開の前にパイロットグループへリリースします。
監視
リアルタイムの指標、抽出による人のレビュー、回答の品質が変化した際のアラート。モデルやプロンプトを変更する前には、必ずリファレンスセットを再実行します。
すべてのエージェントに適用されるガードレール
- ディレクトリから継承する最小権限のアクセス
- エージェントごとの支出・処理量・頻度の上限
- お客様が設定したしきい値を超える場合は人による承認
- 外部モデルの呼び出し前に個人データをマスキング
- 出典のない回答は事実として表示せず、フラグを付与
エージェントが決して行わないこと
- 文書化された役割の範囲外で行動すること
- 組織に代わって署名、支払い、確約を行うこと
- ユーザーに閲覧が許可されていないデータを参照すること
- 自らの権限や指示を変更すること
既に運用中のシステムに接続
標準では読み取り専用で、各システムが提供する最も適切な経路を通じて接続します。API、データベースレプリカ、エクスポート、文書フィード。移行や置き換えは必要ありません。
基幹業務システム
顧客と営業
データベースとデータウェアハウス
文書とアーカイブ
メール、チャット、音声
シングルサインオンとロール
監視と監査
カメラとセンサー
Workday、ServiceNow、社内アプリケーションなどその他のシステムは、REST・GraphQL API、Webhook、エクスポートで接続します。標準外のシステムは診断の中で評価します。
最先端のインテリジェンスか、ソブリンモデルか。選ぶのはお客様です。
プラットフォームは特定のモデルに依存しません。エンタープライズAPI経由で最先端モデルを選ぶことも、お客様のデータで学習したオープンモデルを自組織の境界内で運用することも、両者を組み合わせることもできます。ソリューションを再構築せずにモデルを入れ替えられます。
OpenAI、Anthropicなどの主要モデル
お客様のデータを学習に使わないことを規約で定めたエンタープライズAPI経由で利用します。分析、文書、エージェントに最も強力な推論能力を発揮します。
- 最短で開始可能
- 汎用的な推論能力が最も高い
- データは外部送信前にマスキング
お客様のデータで学習したローカルモデル
Llama、Qwen、Mistralなどのオープンモデルを、お客様のサーバーまたはエアギャップ・ネットワークに導入し、お客様の文書、用語、プロセスでファインチューニングします。データが境界の外に出ることはありません。
- お客様のコーパスによるファインチューニング
- 当社独自のセキュリティアーキテクチャ
- インターネット接続なしで稼働
タスクごとに最適なモデルを
セキュリティ部門が定めたルールの範囲内で、機密性の高い業務や定型業務はローカルモデルへ、高度な推論は最先端モデルへ振り分けます。
- ポリシーベースのルーティング
- リクエストごとのコスト管理
- すべての呼び出しを完全に監査
ルーティングの判断方法
すべてのリクエストはモデルに届く前に分類されます。ポリシーはセキュリティ部門が定め、ルーターがそれを適用して判断を記録します。
- まずデータ区分:機密データと個人データは、ポリシーがマスキングを許可しない限りローカルモデルに留まります
- 次にタスク:高度な推論は許可された最も強力なモデルへ、大量の定型業務はより小さなモデルへ
- フォールバック:モデルのエンドポイントが利用できない場合、ポリシーが許可する次のモデルを使用します
- すべての呼び出しを、モデル、バージョン、コスト、理由とともに記録します
| リクエスト | データ区分 | ルート | 理由 |
|---|---|---|---|
| 取締役会議事録の要約 | 機密 | ローカル | ポリシー:境界内に保持 |
| サプライヤーへの返信の起案 | 社内 | 最先端・マスキング | 氏名と金額をマスキング |
| 受信メールの分類 | 社内 | ローカル・小型 | 定型・大量 |
| 3年契約のリスク評価 | 社内 | 最先端 | 複雑な推論 |
| 住民の案件ファイル | 個人情報 | ローカルのみ | エアギャップ導入 |
クラウドからエアギャップまで、4つの導入形態
選択はデータの機密性、データレジデンシーの規則、ITポリシーによって決まります。プラットフォームの機能はどの形態でも同じで、異なるのはデータの保管場所と利用できる言語モデルです。
| 項目 | BlackGust Cloud | プライベートクラウド | オンプレミス | エアギャップ |
|---|---|---|---|---|
| データの保管場所 | 当社データセンター(地域内) | お客様のクラウドアカウント | お客様のサーバー | 隔離ネットワーク、インターネット接続なし |
| AIモデル | 最先端とローカル | 最先端とローカル | ローカル。最先端は合意に基づき利用 | ローカルのみ |
| 隔離レベル | ||||
| インフラの運用主体 | BlackGust | お客様のクラウドチームと当社エンジニア | お客様のIT部門と当社エンジニア | お客様の現地チームと当社エンジニア |
| アップデート | 定期メンテナンス時間帯 | お客様のIT部門と日程調整 | お客様の変更管理プロセスを通じて | オフラインで提供、お客様の変更管理プロセスを通じて |
| 導入期間 | 数日 | 1〜2週間 | 2〜4週間 | 4〜8週間 |
| 最適な対象 | 迅速に開始したい企業 | クラウドポリシーを持つ企業 | 銀行、大規模企業グループ | 政府機関、重要インフラ |
| 対応パッケージ | Foundation、Enterprise | Foundation、Enterprise | Enterprise、Sovereign | Sovereign |
期間はプラットフォームの導入にかかるもので、お客様のインフラの準備状況によって変わります。エアギャップ導入には通常GPUサーバーが必要で、その仕様は診断の中で作成します。
データレジデンシー:お客様が従う規則に合った形態をお選びください。欧州のGDPRとEU AI法、米国のCCPA/CPRAや業界規則、ブラジルのLGPD、中国のPIPL、日本のAPPI(個人情報保護法)、韓国のPIPA、オーストラリアのPrivacy Actなどです。各導入は準拠を支援するよう設計します。セキュリティをご覧ください。
デモではなく本番で稼働するための設計
プラットフォームは、多数の部門と数千人のユーザーが一つのモデル上で利用することを前提に設計されています。応答速度はモデル、ハードウェア、データによって変わるため、一般的なベンチマークを示すのではなく、お客様の負荷に合わせてサイジングします。
水平スケーリング
サービスはKubernetes上のコンテナ、小規模環境ではDocker Composeで稼働します。ノードの追加で容量を拡張でき、サイジングは診断の中で行います。
段階的な縮退
連携元システムが停止している場合、古いデータを黙って使うのではなく、最終同期時刻を回答に表示します。モデルに障害が発生した場合は、許可された別のモデルにフォールバックします。
契約どおりの復旧
定期バックアップと、契約で合意したRPO・RTOでの復旧。お客様のチームにお渡しするランブックに文書化します。
エンドツーエンドで可視化
エージェントのすべてのリクエストについて、メトリクス、ログ、トレーシングを提供します。どのデータソースを読み、どのモデルを呼び出し、各ステップにどれだけ時間がかかったか。SIEMへのエクスポートにも対応します。
想定ではなく測定
更新のたびにリファレンスの質問セットを再実行します。テストの失敗がコードのリリースを止めるのと同様に、正確性が低下すればリリースを停止します。
SLAによる保証
Foundationは営業時間内、Enterpriseは重大インシデントに24時間365日、Sovereignは専任当番エンジニアが1時間以内に対応します。
当社が行わないこと:他社のデータで測定したレイテンシやスループットの数値を公表すること。パイロットの中でお客様のシナリオに基づいて測定し、目標値をSLAに記載します。
各パッケージに含まれるもの
プラットフォームは年間パッケージとしてライセンスされます。いずれもソフトウェアだけでなく、フォワードデプロイド・エンジニアを含みます。サブスクリプションの前に、お客様自身のデータで診断とパイロットを行います。
| 項目 | Foundation | Enterprise | Sovereign |
|---|---|---|---|
| 年額 | $90,000 | $250,000 | $490,000 |
| スコープ | |||
| 業務職能 | 1つ | 3〜5 | 組織全体 |
| プロセス | 最大3 | 最大15 | 無制限 |
| ユーザー | 最大150名 | 最大1,000名 | 無制限 |
| 接続システム | 最大5 | 最大15 | スコープに応じて |
| モジュール | |||
| 経営 | ✓ | ✓ | ✓ |
| オペレーション・文書・ナレッジ | いずれか1つ | ✓ | ✓ |
| 音声・映像 | — | — | ✓ |
| 導入形態とモデル | |||
| 導入形態 | BlackGust Cloudまたはプライベートクラウド | クラウド、プライベートクラウド、オンプレミス | オンプレミスまたはエアギャップ |
| モデル | 最先端+ハイブリッドルーティング | 最先端+ローカル | お客様のコーパスでファインチューニングしたローカルモデル。最先端は任意 |
| チームとサポート | |||
| フォワードデプロイド・エンジニア | リード1名、重要フェーズで現地常駐 | リード+2名、継続的に参画 | 5名以上の常駐チームとアーキテクト |
| サポート | 営業時間内 | 重大インシデントは24時間365日 | 24時間365日、1時間以内に対応、専任当番エンジニア |
| 調達対応の文書 | — | — | ✓ |
SovereignのGPUハードウェアとインフラは別途お見積りします。全項目の比較は料金ページをご覧ください。
アーキテクトとCIOのための技術概要
簡潔な概要です。完全な技術文書、アーキテクチャ説明、脅威モデルはNDA締結のうえでご提供します。
プラットフォームに関するご質問への回答
デモの前にCIO、CISO、事業オーナーの皆様から多く寄せられるご質問です。
ERP、CRM、データウェアハウスを置き換える必要はありますか?
いいえ。プラットフォームは既に運用しているシステムに標準で読み取り専用で接続し、その上に組織モデルを構築します。お客様のシステムが引き続き信頼できる唯一の情報源です。
当社のデータはAIモデルの学習に使われますか?
いいえ。最先端モデルは、お客様のデータを学習に使わないことを規約で定めたエンタープライズAPI経由で利用し、個人データは外部送信前にマスキングします。ソブリンモデルはお客様の境界内でお客様のコーパスによりファインチューニングされ、誰とも共有されません。
プラットフォームを完全にオンプレミスやエアギャップで稼働できますか?
はい。インフラによりますが、導入期間はオンプレミスで2〜4週間、エアギャップで4〜8週間です。エアギャップ・ネットワークでは、インターネット接続なしでローカルモデルのみで稼働します。GPUハードウェアは別途お見積りします。
どの言語モデルを使用していますか?
OpenAI、Anthropicなど主要プロバイダーの最先端モデルと、ローカルで稼働するLlama、Qwen、Mistralなどのオープンモデルです。プラットフォームは特定のモデルに依存しないため、ソリューションを再構築せずにモデルを入れ替えられます。
エージェントが事実でない内容を作り出すのをどう防いでいますか?
すべての回答はレコードまたは文書へのリンクが必須です。データが不足している場合、エージェントはその旨を伝えます。各エージェントはリリース前と更新のたびに、実際の質問によるリファレンスセットでテストされ、データを変更する操作には人の承認が必要です。
システムの接続にはどのくらいかかりますか?
文書化されたAPIやデータベースレプリカを持つシステムは、通常パイロット期間内に接続できます。文書化されていないレガシーデータベースや紙のアーカイブは時間がかかるため、診断の中でスコープを定めます。
プラットフォームはどの規制に対応していますか?
GDPRとEU AI法、CCPA/CPRA、LGPD、PIPL、APPI、PIPA、オーストラリアのPrivacy Act、そしてHIPAA型の医療データ要件などの業界規則への準拠を支援するよう導入を設計します。データレジデンシーは導入形態の選択で解決します。詳しくはセキュリティページをご覧ください。
当社のシステムからエージェントを呼び出せますか?
はい。プラットフォームAPIにより、お客様のアプリケーションからエージェントにタスクを送り、出典付きの結果を受け取れます。権限と監査ログは通常のユーザーと同じです。
プラットフォームの費用はいくらですか?
年間パッケージとしてライセンスされます。Foundationは$90,000、Enterpriseは$250,000、Sovereignは$490,000(いずれも年額)です。まず診断($1,490、パイロット費用に充当)とパイロットを行います。料金をご覧ください。
当社のIT部門には何をお願いすることになりますか?
合意したデータソースへの読み取り専用アクセス、技術窓口、導入のためのネットワークアクセス、シングルサインオン設定へのご協力です。統合作業は当社のフォワードデプロイド・エンジニアが行います。